介護施設の施設長は、ホーム長と呼ばれることもあります。主にマネジメント関連の仕事を行う職種です。人員や管理者の配置、収支のチェックなど、介護職とは大きく異なる仕事に着手することになりますが、介護職としての経験が活かされないわけではありません。介護職がどうしたら働きやすいのかは、同じ介護職でないとわからないことが多く、そうした経験がより良い介護施設長へと押し上げてくれるのです。特に人材管理については、シフトや残業などをこと細かにチェックする必要があり、仕事の効率化にも大きく影響します。これは施設長が最初に取り組む仕事の一つであり、頭を悩ませる要因にもなるでしょう。
また、多くの人に利用してもらえるよう、介護内容の改善を図る必要もあります。他の施設が行っているサービスも参考にしながら、利用者がいかに利用しやすい環境を整えていくかが重要になるでしょう。安定したサービスを提供できる介護施設というのは利用者からも信用を得やすく、評判が評判を呼び多くの利用者が集まります。もし介護の経験がない中で施設長として働く場合は、一旦介護職としての仕事をこなすケースが多くなります。前述したように、介護職として実際に現場に立つことによって実情が把握できます。そのため、介護職として実践経験を積んでから、介護職がどんな環境なら働きやすいのかを確かめることが重要です。ある意味でキャリアアップの最終段階といえるからこそ、今まで以上に本気で取り組む必要があります。介護職の業務内容や思いを把握できていることも、介護施設を経営する上で欠かせないポイントです。